監理技術者とは?監理技術者に必要な資格・実務経験と配置基準の緩和

2020-11-05

  • 業界あれこれ

建設業は、一般建設業者と特定建設業者の2つに分類されます。監理技術者は特定建設業において、さまざまな役割を担います。しかし、主任技術者と監理技術者は何が違うのか、監理技術者になるには何が必要なのかご存じでしょうか?監理技術者の配置基準が2020年10月1日に見直されたことも、把握しておかなければなりません。今回は、監理技術者の役割と主任技術者の違い、監理技術者になる方法、配置基準の緩和の詳細について解説していきます。


■監理技術者の役割とは?

監理技術者の概要と、主任技術者との違いを見ていきましょう。

◇監理技術者の役割と職務

監理技術者とは、元請負の特定建設業者が請負代金総額4,000万円以上(建築一式工事は6,000万円以上)の工事現場に配置する技術者のことです。また、国や地方自治体の公共工事、大型商業施設の工事において、請負金額が3,500万円以上(建築一式工事で7,000万円以上)の場合、監理技術者を専任で配置する必要があります。

監理技術者は、施工計画の作成、工程管理、品質管理などの技術上の管理や、工事の施工に携わる者の指導や監督を職務とします。

◇主任技術者との違い

主任技術者は、元請、下請、請負金額の大小に関わらず、すべての工事現場に配置する義務がある技術者のことです。監理技術者は一定の金額以上の大規模な工事現場に配置するのに対し、主任技術者は規模が小さい工事現場になります。そのため、工事現場に監理技術者を配置する場合、主任技術者を配置する必要はありません。

主任技術者も同様に、工事が円滑に進むように現場の管理や指導監督を行ないます。ただし、監理技術者は下請負人を指導監督するという総合的な役割を担うことから、主任技術者よりも高度な経験や資格が求められます。
 

■監理技術者になるために必要なこと

監理技術者になるために必要な要件から、資格者証の交付までの流れをご紹介します。

◇監理技術者の資格要件

監理技術者における資格要件は、建設業の業種で異なります。

「土木工事業・建築工事業・電気工事業・管工事業・鋼構造物工事業・舗装工事業・造園工事業」の「指定建設業」で監理技術者になるには、1級施工管理技士、1級建築士、技術士の国家資格が必要です。施工管理者技士の場合、業種に合ったものを取得します。例えば、土木工事業で監理技術者になる場合、1級土木施工管理技士の資格が必要です。

一方、指定建設業以外の22業種は、実務経験で監理技術者になることができます。22業種の工事の種類と、学歴と資格に対する実務経験年数は次のとおりです。

 

<実務経験で監理技術者になれる22業種>

建設工事の種類
大工工事 防水工事
左官工事 内装仕上工事
とび・土木・コンクリート工事 機械器具設置工事
石工事 熱絶縁工事
屋根工事 電気通信工事
さく井工事 タイル・れんが・ブロック工事
鉄筋工事 建具工事
しゅんせつ工事 水道施設工事
板金工事 消防施設工事
ガラス工事 清掃施設工事
塗装工事 解体工事

 

<実務経験による監理技術者の資格要件>

学歴または資格 必要な経験年数
実務経験 指導的実務経験

学校教育法による大学・短期
大学・高等専門学校(5年制)
を卒業し、かつ指定学科を履
修した者

卒業後
3年以上
2年以上
(左記年数と重複可)
学校教育法による高等学校を卒
業し、かつ指定学科を履修した者
卒業後
5年以上
2年以上
(左記年数と重複可)
国家資格を有している者
技術検定2級または1級等を有
している者
2年以上
平成16年3月31日以前に技能検定
2級等を有している者
合格後
1年以上
2年以上
(左記年数と重複可)
平成16年4月1日以降に技術検定
2級等を有している者
合格後
3年以上
電気通信主任技術者資格証を有
している者
合格後
3年以上
上記イ・ロ以外のもの 10年以上 2年以上
(左記年数と重複可)

 

◇監理技術者講習の受講

上記の要件を満たしただけでは、監理技術者と認められません。監理技術者として工事現場に配置されるには、公共工事や民間工事を問わず、監理技術者講習の受講が義務づけられています。

監理技術者講習では、監理技術者の職務に必要な知識や法律制度、建設技術の動向などを1日で学ぶものです。1日の講習が修了した際に、講習受講証明書(修了履歴)が交付されます。

◇監理技術者資格者証の交付

監理技術者として専任(ほかの工事現場と兼任しないこと)する場合、監理技術者資格者証を携帯することが義務づけられています。監理技術者の要件を満たしたうえで資格者証を交付申請し、所定の審査基準に適合すると交付される仕組みです。

また、初めて資格者証を交付申請する場合、実務経験で交付申請する場合、新たに1級国家資格等にて交付申請する場合などによって、申請区分が異なります。交付申請はインターネットで手続きが可能で、交付手数料もクレジットカードで決済できます。最短10日程度で交付されるので、書面よりもインターネット申請がおすすめです。

資格者証は交付から5年間の有効期限があり、期限が切れないように更新する必要があります。有効期限の6ヵ月前に更新申請の通知と申請書類が届くので、住所変更がある際は注意しましょう。
 

■監理技術者の配置基準の緩和とは?

2020年10月1日より施行される改正建設業法において、「元請の監理技術者が2つまで現場を兼務する」ことが可能になりました。これまでは工事現場を専任することが基本でしたが、建設業の慢性的な人手不足により、監理技術者の確保が難しい状況にあります。一定の基準を満たすことを条件に配置基準を緩和することで、元請建設業者の負担の軽減につながることが期待されます。

監理技術者の兼任を行なうにあたり、補佐となる「技士補」を専任で配置する必要があります。技士補とは、技術検定(学科試験)の合格者のことで、合格と同時に技士補の資格を取得することが可能です。

技士補は監理技術者の補佐を務めるため、いち早く実務経験を積むことができます。さらに令和3年度からは新試験制度が導入され、学科試験は1次検定、実地試験は2次検定となります。2級施工管理技士試験においては、1次検定合格後の2次検定へ進む際の学科試験の免除が無期限となり、いつでも2次検定を受験することができます。また、2級施工管理技士試験の2次検定合格者は、実務経験を問わずに1級施工管理技士試験の1次検定を受験することができます。

1級施工管理技士の実地試験を受けていない方や、2級施工管理技士をこれから取得する方にとって、配置基準の緩和は朗報といえるでしょう。


■まとめ

監理技術者とは、大規模な工事現場において、各種管理や指導監督を総合的に行なう技術者のことです。監理技術者になるには、1級国家資格の取得または、学歴と実務経験年数の要件を満たす必要があります。ただし、7種類の指定建設業で監理技術者になる場合、1級国家資格等の保有が必須であり、監理技術者として働くには指定の要件を満たすだけでなく、監理技術者講習の受講と監理技術者資格者証の交付が必要です。
そして、2020年10月1日施行の法改正では、技士補が補佐に加わることで監理技術者が2つの現場を兼務することが可能になりました。施工管理技士の1次検定合格後に技士補の資格が得られること、新試験制度が導入され受験がしやすくなるメリットがあります。これから監理技術者を目指す場合、施工管理技士を優先的に受験するとよいでしょう。
また、監理技術者として転職を目指す場合、建設業に強いキャリアアドバイザーが力になります。不安や悩みを抱えている方は、現キャリのキャリアアドバイザーにぜひご相談ください。

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