「2級電気工事施工管理技士を取っても意味ない?」「どうせなら1級を目指したほうがいい?」と迷っている方もいるでしょう。
2級電気工事施工管理技士は、決して意味のない資格ではありません。第二次検定に合格すると、建設業法上の主任技術者になることができます。
一方で、1級とは担える役割が異なるため、将来どのような仕事をしたいのかによって取得すべき資格は変わります。
この記事では、2級電気工事施工管理技士が「意味ない」と言われる理由や取得するメリット、1級や電気工事士との違い、資格を活かせる転職先などを解説します。
2級電気工事施工管理技士は意味ない資格ではない
2級電気工事施工管理技士は、電気工事の施工管理に関する知識や能力を証明できる国家資格です。
第二次検定に合格して2級電気工事施工管理技士になると、建設業法上の主任技術者になることができます。そのため、「2級だから取得しても意味がない」とはいえません。
ただし、1級電気工事施工管理技士とは担える役割が異なります。将来的に監理技術者を目指したい人などは、1級の取得も視野に入れる必要があります。
資格の価値を級だけで判断するのではなく、現在の仕事内容や今後目指すキャリアに必要かどうかで考えることが大切です。
2級電気工事施工管理技士が「意味ない」と言われる理由
2級電気工事施工管理技士には明確な役割がありますが、1級との違いや電気工事士との混同などから「意味ない」と言われることがあります。主な4つの理由を紹介します。
1.1級と比べて担当できる業務に制限がある
2級は主任技術者になれますが、監理技術者にはなれません。
一方、1級は所定の要件を満たすことで監理技術者としても働けます。そのため、大規模な工事でより責任ある立場を目指す人には、2級では物足りないと感じられる場合があります。
| 資格 | 主任技術者 | 監理技術者 |
|---|---|---|
| 2級電気工事施工管理技士 | ○ | × |
| 1級電気工事施工管理技士 | ○ | ○※ |
※監理技術者として配置されるには、所定の要件を満たす必要があります。
2.最終的に1級を取得するなら二度手間と感じる場合がある
将来的に1級を取得したい人のなかには、「2級を取ってから1級を受けるより、最初から1級を目指したほうが効率的」と考える人もいます。
ただし、1級と2級では受検資格が異なるため、現在の経験や受検要件を確認して取得ルートを選ぶことが大切です。
3.電気工事士のように電気工事そのものを行える資格ではない
電気工事施工管理技士は、施工計画や工程・品質・安全などを管理するための資格です。
電気工事そのものを行うための電気工事士とは役割が異なります。現場で電気工事をしたい人が取得すると、期待していた資格と違うと感じる場合があります。
4.資格を取るだけで年収が大きく上がるとは限らない
2級を取得しても、必ず年収が大幅に上がるわけではありません。
資格手当や昇進の条件は企業によって異なり、転職でも資格だけでなく施工管理の実務経験が評価されます。年収アップを目指すなら、資格と経験の両方を積み上げることが重要です。
2級電気工事施工管理技士を取得するメリット
2級には1級と比べて担える役割に違いがあるものの、取得するメリットは複数あります。
特に、電気工事の施工管理として経験を積みたい人や、主任技術者を目指している人にとっては、取得を検討する価値があります。
主任技術者として活躍できる
2級電気工事施工管理技士を取得する大きなメリットは、主任技術者の資格要件を満たせることです。
第二次検定に合格した2級技士は、建設業法上の主任技術者になることができます。知識の証明だけでなく、法律上求められる技術者として活躍できる資格です。
施工管理に関する知識や能力を証明できる
施工管理では、電気設備の知識に加えて、施工計画や工程管理、品質管理、安全管理など幅広い知識が求められます。
2級電気工事施工管理技士を取得することで、施工管理に必要となる一定の知識や能力を持っていることを客観的に示しやすくなります。
資格を評価する企業への転職でアピール材料になる
2級電気工事施工管理技士は、電気工事会社や設備工事会社などへの転職でアピール材料になる可能性があります。
ただし、資格だけで採用が決まるわけではありません。施工管理の経験年数や担当した工事などと組み合わせて伝えることが重要です。
- 電気工事施工管理の経験年数
- 担当した建物や設備
- 工事の種類や規模
- 工程管理・品質管理・安全管理の経験
- 協力会社や職人との調整経験
- 現場で担当したポジション
資格手当や昇進につながる場合がある
勤務先によっては、2級電気工事施工管理技士を資格手当の対象としている場合があります。
また、主任技術者として担える仕事が増えることで、昇進やキャリアアップにつながる可能性もあります。
資格手当や評価制度は会社ごとに異なるため、事前に確認しましょう。
1級電気工事施工管理技士へのステップにできる
将来的に1級を目指す人にとって、2級取得に向けた学習や実務経験はその後のキャリアにも活かせます。
ただし、1級を受検するために2級取得が必須というわけではありません。
1級の受検資格を満たせる場合は、最初から1級を目指す選択肢もあります。
2級電気工事施工管理技士と1級の違い
1級と2級の大きな違いは、建設業法上で担える役割です。
| 比較項目 | 2級電気工事施工管理技士 | 1級電気工事施工管理技士 |
|---|---|---|
| 資格区分 | 国家資格 | 国家資格 |
| 主任技術者 | なれる | なれる |
| 監理技術者 | なれない | 所定の要件を満たせばなれる |
| 向いている人 | 主任技術者を目指す人 | 監理技術者などを目指す人 |
1級と2級では担える役割が異なる
2級は主任技術者になれますが、監理技術者になることはできません。
1級は所定の要件を満たせば監理技術者として働けるため、より幅広い役割を担えます。
ただし、2級にも主任技術者として働ける明確な価値があり、1級より下だから意味がないわけではありません。
どちらを取得するかは目指すキャリアで判断する
主任技術者として経験を積みたい人は2級、将来的に監理技術者を目指したい人は1級を視野に入れるとよいでしょう。
すでに1級の受検資格を満たす見込みがある場合は、最初から1級を目指す選択肢もあります。
数年後に目指す仕事や立場から逆算して考えることが大切です。
2級電気工事施工管理技士と電気工事士の違い
電気工事施工管理技士と電気工事士は、どちらも電気工事に関係する国家資格ですが、役割が異なります。
簡単に分けると、電気工事施工管理技士は「工事を管理する側」、電気工事士は「電気工事を行う側」に関係する資格です。
| 資格 | 主な役割 |
|---|---|
| 2級電気工事施工管理技士 | 施工計画や工程・品質・安全などを管理する |
| 電気工事士 | 電気設備の工事・作業を行う |
電気工事施工管理技士は工事を管理する資格
電気工事施工管理技士は、電気工事を安全かつ計画どおりに進めるため、施工全体を管理する仕事に関係する資格です。
施工計画の作成や工程・品質・安全管理のほか、発注者や設計者、協力会社、職人との調整などを担当します。
電気工事士は電気工事を行うための資格
電気工事士は、一定の電気工作物について電気工事を行うために必要となる国家資格です。
第一種と第二種があり、工事できる範囲が異なります。
現場で電気工事をしたい人は電気工事士、施工管理を目指す人は電気工事施工管理技士を検討するとよいでしょう。
2級電気工事施工管理技士の取得方法
2級電気工事施工管理技術検定には、第一次検定と第二次検定があります。
第一次検定と第二次検定では合格後に得られる称号が異なるため、「第一次検定に受かれば2級電気工事施工管理技士になれる」と誤解しないように注意しましょう。
第一次検定に合格すると2級電気工事施工管理技士補になれる
第一次検定に合格すると「2級電気工事施工管理技士補」を称することができます。
ただし、技士補は2級電気工事施工管理技士そのものではありません。主任技術者になるには第二次検定まで合格する必要があるため、両者の違いを理解しておきましょう。
| 区分 | 2026年度試験日 |
|---|---|
| 第一次検定・前期 | 2026年6月14日 |
| 第一次検定・後期 | 2026年11月8日 |
| 第二次検定 | 2026年11月8日 |
出典:国土交通省「令和8年度電気工事施工管理技術検定の実施について」
第二次検定に合格すると2級電気工事施工管理技士になれる
第二次検定に合格すると「2級電気工事施工管理技士」を称することができ、主任技術者になることが可能です。
第二次検定には実務経験などの受検資格があります。制度が変更される場合もあるため、受検する年度の建設業振興基金の案内を確認しましょう。
2級電気工事施工管理技士を活かせる主な転職先
2級電気工事施工管理技士を取得したあと、資格や経験を活かせる転職先は電気工事会社だけではありません。
これまで担当してきた工事や設備、施工管理経験によって、サブコンやゼネコン、設備管理会社なども選択肢になります。
- 電気工事会社:オフィスビル、マンション、商業施設、工場などの施工管理。
- サブコン・設備工事会社:大型商業施設、病院、公共施設等の設備全般の現場。
- ゼネコン:建築工事に伴う電気設備の知識や施工管理経験を活かす役割。
- 設備管理会社:ビルや工場の維持・管理業務で知識や経験を活かす環境。
2級電気工事施工管理技士に関するよくある質問
Q. 2級電気工事施工管理技士を取ると何ができる?
A. 第二次検定まで合格すると、建設業法上の主任技術者になることができます。また、施工管理に必要となる一定の知識を示せるため、社内評価や転職の材料になります(※電気工事作業そのものを行える資格ではありません)。
Q. 2級を飛ばして1級電気工事施工管理技士を受けられる?
A. 受検資格を満たしていれば、2級を取得していなくても1級技術検定を受検できます。現在の実務経験や保有資格を確認し、適したルートを選択しましょう。
Q. 2級電気工事施工管理技士と第二種電気工事士はどちらを取るべき?
A. 工事を「管理する」仕事を目指すなら2級電気工事施工管理技士、現場で「作業・工事を行う」仕事を目指すなら第二種電気工事士が適しています。
Q. 2級電気工事施工管理技士は転職で有利?
A. アピール材料になります。特に主任技術者として配置できる点は評価されますが、実務経験(施工管理経験や担当工事の規模)とセットで伝えることが必須です。
Q. 2級電気工事施工管理技士を取得すると年収は上がる?
A. 必ず上がるとは限りませんが、資格手当の支給、主任技術者への昇進、条件の良い企業への転職などを通じて年収アップにつながる可能性があります。
まとめ|2級電気工事施工管理技士は意味ない資格ではない
2級電気工事施工管理技士は、決して意味のない資格ではありません。
第二次検定に合格すると主任技術者になることができ、施工管理に関する知識や能力を証明する材料にもなります。資格を評価する企業への転職や、資格手当、キャリアアップにつながる可能性もあります。
一方、1級とは担える役割が異なり、2級では監理技術者になることはできません。
そのため、「2級だから意味がない」と単純に判断するのではなく、主任技術者として経験を積みたい場合は2級、将来的に監理技術者などを目指す場合は1級も視野に入れ、自分のキャリアに合った資格取得を検討しましょう。
\ 電気施工管理の資格・経験を活かして転職 /
ベスキャリ建設では、2級・1級電気工事施工管理技士の資格や経験を活かせる求人を多数取り扱っています。資格手当の出る企業やキャリアアップできる環境をお探しの方は、専任アドバイザーへお気軽にご相談ください。