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【2025年】1級建築施工管理技士の合格率や難易度!試験日や受験資格も解説

【2025年】1級建築施工管理技士の合格率や難易度!試験日や受験資格も解説

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1級建築施工管理技士は、建築施工管理の高い技術力を証明できる資格です。取得すると、有資格者本人だけでなく、雇用する企業側にもメリットがあります。1級建築施工管理技士は国家試験のため、所定の受検資格を満たしたうえで試験を受検する必要があります。

今回は、1級建築施工管理技士の概要に加え、取得するメリットや合格率、難易度、令和7年度の試験日や受験資格も解説します。

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1級建築施工管理技士とは?

建築施工管理技士とは、建設業法で定める施工管理技士資格のひとつです。1級建築施工管理技士資格は建築施工管理のプロフェッショナルと認められる、最も重要な位置付けの資格といえるでしょう。1級建築施工管理技士の仕事内容は、建築工事の施工計画、工程、品質、安全などの管理を行います。

施工計画とは、予算どおりに工事を進めるため、工程や各工事の作業工程を組み合わせ、具体的な工法を決定します。また、資財の使い方や予算管理、資材の発注、廃棄物の処理方法も、施工計画の仕事です。

工程管理は工程表を作成し、人員や機材、スケジュールの調整を行います。施工の進捗状況を常に把握し、進捗の遅れがある場合は対策を講じる必要があります。

品質管理は、仕様書や設計図書で定める品質を満たしているか確認する業務です。施工中の写真撮影で記録を残したり、所定の検査で品質をチェックしたりします。安全管理は事故なく工事を完遂できるよう、安全教育や作業環境の整備、作業員の健康チェックなどの取り組みを実施します。

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1級建築施工管理技士を取得するメリット

1級建築施工管理技士を取得することにより、「建設現場に配置する技術者を確保できる」「経営事項審査で技術力の評価が得られる」「1級建築施工管理技士で年収アップが期待できる」といったメリットが得られます

1級建築施工管理技士の資格取得を目指すべきか迷われている方はぜひチェックしてみてください。

建設現場に配置する技術者を確保できる

1級建築施工管理技士を取得すると、監理技術者、主任技術者、専任技術者と認められます監理技術者とは、元請負が締結した下請契約の請負代金が4,000万円以上(建築一式工事は6,000万円以上)の工事に専任で配置する技術者のことです。

監理技術者は大規模な現場に携わるうえに、下請負人に対しても指導監督する必要があります。そのため、1級建築施工管理技士の高い技術力が要求されます。

一方、主任技術者は監理技術者を必要としない規模の工事で、元請、下請を問わず配置する技術者のことです。2級建築施工管理技士は主任技術者にとどまり、1級建築施工管理技士は監理技術者と主任技術者の両方を務めることができます。

専任技術者とは、建設業の許可を得た事業所ごとに配置する技術者であり、工事契約の適正な締結、履行の確保に携わります。

関連記事:【資格一覧】主任技術者になるための要件と難易度、監理技術者との違いを解説!

経営事項審査で技術力の評価が得られる

経営事項審査とは、公共工事の競争入札に参加する業者に対し、経営能力などを客観的に評価する審査のことです。施工管理技士資格の有資格者は、技術力評価で加点対象になります。1級建築施工管理技士の場合、有資格者1人につき、5点の加点です。

さらに、監理技術者講習を受講し、監理技術者資格者証の交付を受けると、1点上乗せで合計6点が加点されます。1級建築施工管理技士が多いほど経営規模評価が高まるため、公共工事を受注したい企業にとって雇用したい貴重な存在です。

1級建築施工管理技士で年収アップが期待できる

1級建築施工管理技士は大規模な現場の監理技術者になれるため、主任技術者と比べて年収アップが期待できます。施工管理の給与は、上位資格の取得、企業や現場の規模の大きさ、役職によって決まる傾向があるためです。主任技術者にしかなれない2級建築施工管理技士よりも上位の資格であるため、1級建築施工管理技士の年収は必然的に高くなります。

また、経験と実績を積むことで、待遇の良い企業に転職もしやすくなるでしょう。1級建築施工管理技士は建設業界で重宝される資格のため、大手ゼネコン、サブコン、ハウスメーカー、営業職、公務員などへの転職も期待できます。

関連記事:一級施工管理技士の年収・求人例を紹介!年収を上げるコツも知っておこう

【令和7年度】1級建築施工管理技士の試験情報

1級建築施工管理技士試験の仕組み、試験内容、合格率について見ていきましょう。

1級建築施工管理技士試験の仕組み

1級建築施工管理技士試験では、マークシート式の第一次検定、記述式を含む第二次検定を受検します。第一次検定に合格すると、建築施工管理技士補の資格が得られます。

1級建築施工管理技士補を取得すると、監理技術者の補佐が務められ、かつ第一次検定の合格は無期限で有効です。第二次検定の受検は、実務経験年数が必要になるため、補佐を務めながら経験を積み、第二次検定を受検するとよいでしょう。

出典:CIC 日本建設情報センター 施工管理技術検定の受検資格の改正について【令和6年4月1日~】

1級建築施工管理技士の受検資格

1級建築施工管理技士の第一次検定、第二次検定の受検資格についてそれぞれ解説します。

※受検資格に関する詳細については、必ず「受検の手引」にてご確認ください。

1級建築施工管理技士:第一次検定

2024年度(令和6年度)の施工管理技術検定より、第一次検定受検における学歴や実務経験の制限がなくなり、2025年3月31日の時点で19歳以上であれば誰でも受検可能になりました

必要条件
  • 試験実施年度に満19歳以上となる者 (令和7年度に申請する場合、生年月日が平成19年4月1日以前)

1級建築施工管理技士:第二次検定の受検資格

令和6年度より、施工管理技術検定の受検資格が改正されましたが、令和10年度までの間は、経過措置として、制度改正前の受検資格要件(以下「旧受検資格」)による第二次検定受検も認められます

旧受検資格にもとづいて受検申請をする場合、令和6年度から10年度までの間に第二次検定を受検していれば、令和11年度以降も引き続き、第二次検定の再受検者として受検申請をすることができます。ただし、欠席者は含まれますが、辞退者は該当しません。

1級建築施工管理技士の試験内容

1級建築施工管理技士の第一次検定、第二次検定の試験内容は次のとおりです。

1級建築施工管理技士の試験内容

区分

検定科目

検定基準

知識/

能力

解答

形式

建築

工学等

1 .建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な建築学、土木工学、電気工学、電気通信工学及び機械工学に関する一般的な知識を有すること。

2 .建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な設計図書に関する一般的な知識を有すること。

知識

四肢

一択

施工

管理法

1 .監理技術者補佐として、建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な施工計画の作成方法及び工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理方法に関する知識を有すること。

知識

四肢

一択

2 .監理技術者補佐として、建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な応用能力を有すること。

能力

五肢

二択

法規

建設工事の施工の管理を適確に行うために必要な法令に関する一般的な知識を有すること。

知識

四肢

一択

施工

管理法

1 .監理技術者として、建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な知識を有すること。

知識

五肢

一択

2 監理技術者として、建築材料の強度等を正確に把握し、及び工事の目的物に所要の強度、外観等を得るために必要な措置を適切に行うことができる応用能力を有すること

3 .監理技術者として、設計図書に基づいて工事現場における施工計画を適切に作成し、及び施工計画を実施することができる応用能力を有すること。

能力

記述

出典:一般財団法人 建築業振興基金

なお、第一次検定試験の合格基準は、全体の得点が60%以上、かつ施工管理法(応用能力)の得点が60%以上です。第二次検定も同様に、60%以上の得点が必要です。ただし、試験の実施状況を考慮し、合格基準が変更される場合もあります。

1級建築施工管理技士試験の合格率

1級建築施工管理技士試験の合格率を第一次検定、第二次検定に分けてそれぞれまとめました。

1級建築施工管理技士試験の合格率

年度

第一次検定(旧学科試験

第二次検定(旧実地試験

令和元年

42.7%

46.5%

令和2年

51.1%

40.7%

令和3年

36.0%

52.4%

令和4年

46.8%

45.2%
令和5年 41.6% 45.5%
令和6年度 36.2% 40.8%
 
1級建築施工管理技士試験の合格率は、第一次検定と第二次検定で異なり、年度によっても難易度が変動することが分かります。
 
近年の推移を見ると、第一次検定は令和2年の51.1%をピークに、令和6年には36.2%と低下傾向にあります。一方、第二次検定は年度ごとに変動が大きく、令和3年には52.4%と高い合格率を記録したものの、令和6年には40.8%に低下しました。
 

【令和7年度】1級建築施工管理技術検定の試験日・合格発表日

令和7年度における1級建築施工管理技術検定の試験日と合格発表日を以下にまとめました。

受検申請区分 第一次検定 第二次検定
申請受付期間

2月14日(金)から
2月28日(金)まで

第一次検定のみの受検申請に限り
4月7日(月)まで (※1)

2月14日(金)から
2月28日(金)まで

試験日 7月20日(日) 10月19日(日)
合格発表 8月22日(金) 令和8年1月9日(金)

※1 ネット申請のみ。インターネット環境がない方は、必ず2月28日までにご相談ください。
※2 願書販売は1月31日(金)からです。本財団WEBサイトからの注文は2月21日正午までとなっていますので、早めのご対応をお願いします。
※3 第一次検定の合格を確認してから、同年の第二次検定へ受検申請をすることはできません。

第一次検定の申請受付は2月14日から2月28日までで、第一次検定のみの受検申請に限り4月7日まで延長されます。試験日は7月20日、合格発表は8月22日です。

第二次検定の申請受付は第一次検定と同様で、試験日は10月19日、合格発表は令和8年1月9日となります。願書販売は1月31日から開始され、WEB注文は2月21日正午までとなっています。

出典:令和7年度    1級 建築施工管理技術検定のご案内

まとめ

1級建築施工管理技士は、監理技術者や主任技術者などの技術者になれる、建築施工管理の上位資格です。1級建築施工管理技士は工程や品質などの管理業務に加え、施工計画にも携わります。1級建築施工管理技士を雇用すると経営事項審査の評価が高くなるため、企業にとって貴重な存在になれるでしょう。また、監理技術者は高度な技術を要するため、年収アップや待遇の良い企業への転職も可能です。

1級建築施工管理技士は、第一次検定に合格すると施工管理技士補の資格が与えられます。監理技術者の補佐を勤めることが可能で、経験を積んでから第二次検定を受検できます。試験の合格率は40%前後とそこまで難易度が高いものではないため、建築施工管理に携わる方は早めの受検がおすすめです。

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この記事を書いた人

ベスキャリ建設 編集部

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