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積算の歩掛とは?役割、計算方法、メリットを初心者にもわかりやすく解説!

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積算の歩掛とは?役割、計算方法、メリットを初心者にもわかりやすく解説!

歩掛(ぶがかり、ぶがけ)とは、作業に必要な手間を数値化したもので、おもに労務費の算出で用いられます。材料の種類や作業員の熟練度などの条件で作業時間が変わるため、作業量を表す人工(単位)と歩掛を用いると、より適正な工事費用を算出することが可能です。赤字の回避や見積の精度向上など、さまざまなメリットが生じるのも歩掛の特徴です。

今回は、積算における歩掛の基礎知識を踏まえ、歩掛に必要な人工の計算方法、歩掛によるメリットについて解説します。

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■積算業務における歩掛の基本情報

歩掛の概要を踏まえ、歩掛の役割と重要性、歩掛の基準について解説します。

◇そもそも歩掛とは?

歩掛とは、一つの作業を行うために必要な手間を数値化したものです。歩掛はおもに労務費の作業別単価を求める際に用いられ、工事費用の適正な見積を出すために欠かせません。

例えば、作業員の職種や年齢、実務経験年数によって当該作業にかかる時間には差があります。その差を係数として考慮したものが歩掛であり、労務単価(作業員の報酬単価)を歩掛に乗じ、さらに諸経費を追加したものが工事費用の算定根拠となります。

ただし、歩掛は作業現場、施工方法、使用する材料などで変わるため、条件ごとに調整が必要です。

◇歩掛かりは適正な労務費の算出に必要

材料費であれば、「材料単価×数量」の簡単な計算で求められます。しかし、労務費「工賃」を含むため、単純に作業時間のみを基準にすると正しい労務費を算出できません。

なぜなら、工事によって使用する材料や工事の種類、施工方法、作業現場などの条件が異なるためです。同じ材料でも取り付け場所で施工方法が変わる場合や、工事の難易度、作業者の熟練度によっても作業時間と作業量が変わります。

作業時間だけで労務費を算出すると、作業量に関する基準がないため、手間がかかると赤字になる可能性もあります。つまり、作業時間だけでは測れない、作業場所、施工方法、材料、難易度で異なる作業量を歩掛で算出することが可能です。

◇積算に使用する歩掛の標準

材料の種類や施工方法などの条件で、作業の手間が異なります。一つひとつの材料ごとに歩掛を使用して労務費を算出するため、積算業務が膨大になります。そのため、実際の積算業務では、国土交通省の「公共建築工事標準単価積算基準」を参考にするのが一般的です。

公共建築工事標準単価積算基準では、材料のサイズや種類など、詳細な「標準歩掛」を設定しています。標準歩掛を参考にすることで、より適正な労務費を算出することが可能です。

なお、公共建築工事標準単価積算基準では、作業員の年齢、資格、実務経験年数をもとにした標準歩掛の設定基準を定めています。

標準歩掛の年齢は、健康な青年や壮年を想定したものです。実際に従事する作業員の年齢を把握し、積算に反映させる必要があります。

資格の場合、現場に配置する技術者、施工に必要な資格の有無で歩掛が異なります。また、全体の作業者のうち、有資格者が占める割合によって歩掛が異なるので注意が必要です。

実務経験年数の標準歩掛は、ベテランと新人で歩掛が異なります。年齢の歩掛と同様に、実際に従事する作業員の経験年数を考慮しなければなりません。このように、工事の条件はそれぞれ異なるため、標準歩掛を自社に合わせるなど、臨機応変に対応する必要があります。

■歩掛の算出に必要な「人工」の計算方法と計算例

工事に必要な要素と計算

歩掛を計算する際、作業量を表す単位として「人工(にんく)」を用います。1人工の場合、1日8時間でできる作業量を示します。人工の計算方法は、「人工=(1人×必要作業時間)÷8時間」で求めることが可能です。

例えば、作業員1人で照明器具を1台取り付ける際、作業に2時間かかるとします。先ほどの計算式に当てはめると、(1人×2時間)÷8時間により、「0.25人工」です。

また、同じ作業を10ヵ所行うと「0.25×10=2.5人工」です。1人工は8時間のため、「2.5×8時間」で計算すると、作業に20時間かかることもわかります。

■歩掛を使用する6つのメリットとは?

積算業務で歩掛を計算する人の様子

歩掛は適正な労務費の算出だけでなく、以下のメリットも得られます。

◇見積の精度が上がる

歩掛で適正な労務費を算出できると、見積の精度向上につながります。歩掛の基準と、自社の歩掛をすり合わせることで、標準設定とのズレを解消できるためです。歩掛のすり合わせは、見積を見直しする重要なきっかけになります。

また、歩掛の活用で見積の差異を減らし、かつ市場原価に見合った見積原価の精度向上が可能です。

◇赤字工事を回避できる

事前に歩掛で適切な見積を算出すると、赤字工事の削減や赤字工事の受注を回避することが可能です。

どんぶり勘定で見積を出した場合、あとからどうしても見積価格に誤差が生じます。ひとつの材料ならズレは小さいものになりますが、材料の使用量が多いとズレも大きくなります。工事が終わってみたら赤字だった、という事態を防ぐには、歩掛を使用した積算が重要な役割を担っているのです。

◇スケジュール管理がしやすくなる

歩掛では作業ごとに人工を計算するため、工事にかかる時間や作業量、工事の全体像、工数を具体的に把握できます。工数が把握できるとスケジュール管理しやすくなるうえに、スケジュール変更があっても柔軟な対応が可能です。

特に、建設現場は天候など不測の事態も多く、現場の規模が大きいほどスケジュールに狂いが生じます。あいまいな見積では工数を把握できないため、規模が大きい現場ほど歩掛の重要度が高くなるといえるでしょう。

◇経営や現場の改善、効率化

歩掛で適正な労務費を把握し、適正価格の見積書作成を行うことで、経営状況や建設現場の状況分析が可能です。経営状況を多角的に分析し、課題や強みを把握できれば、利益の向上につながります。また、歩掛を活用して工程管理表を作成すると、変更があった場合でも軌道修正しやすく、作業効率の向上によりスムーズな施工が可能です。

ただし、歩掛は材料ごと、作業ごとに計算するため、膨大な手間と時間がかかる作業です。計算箇所が多いほどミスが起こりやすいため、近年では歩掛を使用した見積が可能なシステムも登場しています。

◇顧客から信頼が得られる

歩掛を行うと積算根拠の説明が可能になり、顧客からの信頼が得られます。

例えば、「同じような工事を発注したが費用が異なる」、という問い合わせがあった場合でも適切な対応ができます。歩掛で詳細な積算を行っておけば、工事の種類が異なる、取り付け場所が異なるなど、具体的かつ根拠のある説明が可能になるためです。

また、価格交渉が行われた場合、どうすれば価格を抑えられるか、といった価格提示も可能です。使用する材料や工事の種類変更など、より具体的な説明ができるようになります。

■まとめ

積算で歩掛を使用する理由は、根拠のある正しい工事費用を算出するためです。歩掛で作業にかかる手間を数値化すると、材料の種類や施工方法、作業員の熟練度を考慮した労務費を算出できます。実際の積算業務では国土交通省の標準歩掛を使用しますが、現場の状況に合わない場合は柔軟な対応が必要です。

歩掛を用いることにより見積の精度向上、赤字の回避、工数把握によるスケジュール管理など、さまざまなメリットがあります。顧客の信頼を得ることに一役買うため、積算業務では歩掛を適切に活用することが大切です。

積算業務に興味のある方、計算が得意、自分の得意を活かしたいとお考えの方はベスキャリ建設のキャリアアドバイザーにお問い合わせください。まずは「相談したい」というご要望にもお応えいたします。

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